1. 炭酸カルシウム
1.1. 一般情報、類義語
1.2. 組成、化学構造
1.3. 安全性情報
1.4. 危険有害性の特定
1.5. 取り扱いと保管
1.6. 毒性学的および生態学的情報
1.7. 輸送情報
2. 炭酸カルシウムの用途
2.1. 炭酸カルシウムの応用分野、川下製品
3. 炭酸カルシウムの製造法
4. 炭酸カルシウムの特許
概要
概要
発明の概要
発明の詳細な説明
5. 世界の炭酸カルシウム市場
5.1. 一般的な炭酸カルシウム市場の状況、動向
5.2. 炭酸カルシウムのメーカー
– ヨーロッパ
– アジア
– 北米
– その他の地域
5.3. 炭酸カルシウムのサプライヤー（輸入業者、現地販売業者）
– 欧州
– アジア
– 北米
– その他の地域
5.4. 炭酸カルシウム市場予測
6. 炭酸カルシウム市場価格
6.1. 欧州の炭酸カルシウム価格
6.2. アジアの炭酸カルシウム価格
6.3. 北米の炭酸カルシウム価格
6.4. その他の地域の炭酸カルシウム価格
7. 炭酸カルシウムの最終用途分野
7.1. 炭酸カルシウムの用途別市場
7.2. 炭酸カルシウムの川下市場の動向と展望
カルシウムカーボネート（CAS番号471-34-1）は、化学式CaCO₃で表される無機化合物で、広く利用されている物質です。自然界では石灰石、大理石、白亜、貝殻、サンゴなどの形で存在し、これらの自然形態はいずれもカルシウムカーボネートを主成分としています。カルシウムカーボネートは、工業用途および商業用途で非常に多様な役割を果たしています。
用途に関して、カルシウムカーボネートは建設材料やフィラーとして使用され、コンクリート、セメント、石膏ボードの製造における重要な素材です。また、紙、プラスチック、塗料、ゴム製品の製造における充填剤や強化材としてもその優れた性能で評価されています。食品添加物としても「E170」番号で知られ、食品のpH調整剤や強化剤として使われるほか、歯磨き粉など日用品にも含まれています。
カルシウムカーボネートにはいくつかの多形が存在し、主なものとしては、方解石、アラゴナイト、バテライトの3つがあります。方解石は最も安定し自然界で最も豊富に見られる形です。アラゴナイトは低温高圧条件下で安定する形態で、貝殻などに見られます。バテライトはあまり一般的ではなく、特定の条件下でのみ生成される形態です。
特性としては、カルシウムカーボネートは白色の粉末または無色の結晶体であり、ほぼ不溶性であるものの、酸には溶けやすく、特に塩酸などの強酸には反応して二酸化炭素を放出します。また、カルシウムカーボネートは熱を加えると分解し、酸化カルシウムと二酸化炭素を生成します。
製造方法としては、自然から直接採掘され、精製される方法が一般的ですが、合成的に製造する方法も存在します。この方法では、石灰石を加熱して酸化カルシウムを生成し、それを水に懸濁した後、炭酸ガスを吹き込むことでカルシウムカーボネートを沈殿させるというプロセスが用いられます。
関連技術に関しては、微細な粒子サイズを制御することでその物性を向上させるナノテクノロジーの活用が進んでいます。これにより、より高性能なフィラーや新たな応用分野が開拓されています。また、燃焼工学を利用した二酸化炭素の回収技術にも応用され、環境負荷の軽減に貢献する取り組みも見られます。
安全性については、カルシウムカーボネートは一般に安全性が高く、日常的な使用には問題ありません。しかし、粉末を大量に吸入することは呼吸器への刺激を引き起こす可能性があります。また、取り扱いの際には粉塵の発生を最小限に抑えるための適切な防護具の使用が推奨されます。
これまでに多くの関連特許が取得されており、特に高性能なフィラーや特殊用途向けの改質方法に関するものが多く見られます。特許技術は、その応用範囲をさらに拡大し、産業界でのカルシウムカーボネートの重要性をさらに高めています。
❖ 免責事項 ❖
http://www.globalresearch.jp/disclaimer
